戦後最大の噴火災害から10年。山頂付近の立入規制が緩和されたので御嶽山に登ってきました。
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長野県と岐阜県にまたがる「御嶽山(剣ヶ峰・標高3,067m)」は、日本百名山の一つであり、日本を代表する活火山です。雄大な景観と信仰の山として知られる一方、2014年9月27日に発生した噴火では戦後最大の火山災害となり、多くの尊い命が失われました。
私は噴火の前週に御嶽山へ登っていたこともあり、当時のニュースを目にしたときの衝撃は今でも忘れられません。山は美しいだけでなく、常に自然の脅威と隣り合わせであることを改めて実感した出来事でした。
あれから10年。山頂付近の立入規制が一部緩和されたことを受け、10年ぶり3回目となる御嶽山へ足を運びました。
これまでの2回は大滝登山口から歩きましたが、今回はオフシーズンで利用できなかったため、おんたけロープウェイを利用する黒沢口ルートを選択しました。
ロープウェイで飯森高原駅(7合目付近)まで一気に標高を上げられるため、日帰りでも3,000m級の山を目指しやすいルートです。
ロープウェイを降りた瞬間、目の前にはまだ深い雪に覆われた御嶽山が広がり、「さすが3,000m峰」と思わせる景色が迎えてくれました。
登山道は終始厚い雪に覆われ、5月とは思えない雪山の世界が広がっていました。トレースは比較的はっきりしていましたが、踏み抜きが多く、思うようにペースは上がりません。
斜面を横切るトラバース区間もあり、今回はチェーンアイゼンで登る登山者も見かけましたが、積雪状況を考えると12本爪アイゼンとピッケルがあった方が安心だと感じました。
雪山ではその日のコンディションによって必要な装備が変わります。事前に積雪状況や火山情報を確認し、無理のない計画を立てることが大切です。
8合目付近では、噴火災害で犠牲になられた方々へ静かに手を合わせ、安全登山を祈願しました。積雪のため火山灰や噴石の痕跡はほとんど見えませんでしたが、この場所で起きた出来事を思うと、自然への畏敬の念が込み上げてきます。
それでも目の前に広がる御嶽山の景色は、10年前と変わらず雄大で美しく、その姿に深い感動を覚えました。山は何も語りませんが、その静けさの中で自然と向き合う時間は、とても特別なものになりました。
この日はスタートがやや遅くなったことに加え、踏み抜きの多い雪道で想定以上に時間を要しました。
安全を最優先に考え、今回は9合目手前で下山することを決断。
登頂は次回へ持ち越しとなりましたが、山では「引き返す勇気」も大切な判断です。無理をして頂上を目指すよりも、安全に下山することこそが、次の登山へつながると改めて感じました。
下山後は、おんたけロープウェイから車でほど近いけやきの湯へ立ち寄りました。どこか懐かしさを感じる昭和レトロな雰囲気が心地よく、雪山で冷えた体をゆっくり温めることができました。
御嶽山は、雄大な自然だけでなく、自然の力や命の尊さについて改めて考えさせてくれる特別な山です。
今回の山行では山頂まで到達することはできませんでしたが、雪に覆われた静かな山を歩きながら、山への感謝と畏敬の気持ちを再確認することができました。
山頂への再挑戦は次回の楽しみに取っておきたいと思います。立入規制がさらに緩和され、安全に剣ヶ峰まで歩ける日が来たら、再び御嶽山を訪れ、この特別な山の魅力を最後まで味わいたいと思います。
投稿者
やまおい
月1登山家です。よろしくお願いいたします。